北郷里連合地域づくり協議会は平成25年に「北郷里連合自治会」と「北郷里地域づくり協議会」が一つになって北郷里地区の将来を展望し、地区の振興と、コミュニティ活動の活性化を図るため設立されました。
その後、北郷里まちづくりセンターを拠点に北郷里地域の住民はイベントや、サークル活動、部会活動等を通して親睦と絆を深めなら、北郷里地域の特性や、資源を生かし、将来像の創造実現、地域課題の把握とその解決を積み重ねて、誰しもが北郷里地域への愛着と誇りをもって、いきいきと安心して暮らせる住みよいまちづくりと、北郷里地域の振興を目指して活動しています。
そして、新たに、令和3年度に、令和5年度から9年度までの活動の指針となる新しい地域づくり計画書の策定をすすめてきましたが、令和4年度末にようやく完成いたしました。この計画書は、安心して暮らせるまちづくりの指針として策定され、計画書の目的達成には自治会はもとより、住民お一人お一人のご協力なしでは成し遂げられません。ぜひ、北郷里連合地域づくり協議会の活動に温かいご支援、ご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。
令和5年度会長
三原 常義 氏
「若者(もん)、 よそ者(もん)、 ばか者(もん)」
昔、とあるホテルの支配人から伺った言葉です。ご存じの方もいらっしゃると思いますが、地域活性化のための三条件だそうです。子どもの数が年々減っていく。街中では高齢者が目立つ。空き家は動物の寝床になり、耕作放棄地も増えました。加えて世間は「コロナ」。私事で恐縮ですが、年金生活者になって三年が過ぎました。 ところで、驚いたことがあります。終日在宅していると、人を見かけない日があります。私の近辺のことだけだろうか?日本の真ん中、交通の便はベター。自然災害は他所より比較的少ない。都会の高級住宅地ではないが、戦国の歴史、文化は潤沢にある。六十七歳になる。十年ばかり生家を離れたが、今はここに暮らす。「ばか」と呼ばれるほど熱中することもなくなりました。冒頭の三条件に叶わない。凝り固まることなく広く人様の考えを聞けという戒めの言葉と解しておく。
閑話休題。
まちづくりセンターと呼ばれるようになって五、六年が経ちます。いまだに私の頭の中は北郷里公民館ですが、連合自治会長という要職をお受けすることになりました。
浅学非才、寡聞少見なる身はお許しいただくとして役員、事務局の方がたをはじめ、拙文をお読みのみなさま方のお力添えをいただき、多少なりとも地域活性化のお役に立てればと、ご挨拶申しあげます。
地域づくり計画書(令和5年~令和9年)(簡易版)
このたび、北郷里連合地域づくり協議会におきまして、今後のまちづくりの指針となる「地域づくり計画書」を策定いたしました。策定にあたり、令和3年度に計画策定委員会を設置し、地域活力プランナー、サポーター会議での協議を含め何度も検討を重ね、完成することができました。北郷里地域の現状と課題を分析し、将来のあるべき姿・目標を実現するための「4つの柱」を定めました。「安全・安心」「環境」「子ども・青少年」「健康」のキーワードの基に、具体的な事業を掲げ、推進していくこととするものです。
計画の実現には、皆様のご協力が欠かせません。住みよい郷土「北郷里」を未来へつなげていくために、住民一丸となって取り組んでいきましょう。最後に、本計画の策定にあたりご尽力いただきました、計画策定委員会の皆さま、地域活力プランナー、サポーターの皆さまに、厚くお礼申し上げます。
令和5年1月
北郷里連合地域づくり協議会 令和4年度会長 大塚 重之
地域の課題の解決をめざして
北郷里でも人口減少や高齢化の進行が急速に進んでいます。今後もこのまますすめば、地域の維持が困難となっていくでしょう。具体的には地域の伝統行事等の継承がむずかしくなってくるといった問題や、地域独自の歴史や文化が失なわれ、さらに子どもの数が減っていけば、小学校の統合や、複式学級化といったことがやがて起こってくると考えられます。学校は地域の核となる存在ですから、学校が統合され、地域に学校がなくなれば、地域の活力低下はさけられません。この状況の中で、どのように従来通りの地域での生活を維持していくかがこれからの大きな課題です。
住民アンケートでは北郷里地域は自然環境に恵まれ、災害や生活上の不安も少なく、概ね肯定的な考えのもとに暮らしておられます。反面、将来に対しては自分も含めて高齢化していくことに不安を感じておられ、健康で安心して暮らせることを強く望んでおられる様子がうかがえます。こういった不安の解消と、安全で安心して暮らしていけるように、私たちの北郷里連合地域づくり協議会は自治会と地域づくり協議会が一体となって、現在暮らしのさまざまな課題の解決のために取り組みをすすめています。
しかしながら、現実は協議会の役員の固定化、事業のマンネリ化の感は否めません。若い世代と共に地域の活性化のために活動しながら、地域づくりの担い手の交代を図り、持続的に地域づくり活動が進められるようにしていかなければなりません。
この計画書はこれらの課題を少しでも解決するために、策定された、今後5年間の計画書です。
将来像と目標
~だれもが安心して暮らせ、思いやりを感じるまち~
1.地域全体が共通して取り組む課題
・少子高齢化と人口減少 → 子育て支援事業、高齢者福祉支援活動の充実
・地協や自治会の担い手づくり → 若い世代による新事業の企画運営の活性化
・空き家問題→行政との連携で空き家の活用の推進
・歴史的文化財保護 → 広範な住民参加による保護と活動及び活用
2.5年間の地域づくり計画の4つの柱
1.安全・安心を感じるまち
(1)・自主防災で災害に強いまちとひと
(2)・交通事故のないまち。
(3)・犯罪のないまち。
2. うつくしい環境のまち
(1)・生活環境の美しいまち。
(2)・景観や自然を生かしたまち。
(3)・誰もが住みたくなるまち。
3. 次世代の子どもや青少年が育つまち
(1)・子育て世代にやさしいまち
(2)・健全な青少年が育つまち
(3)・住民が協働して、子育てのできるまち
4. だれもが健康で、ずっと住み続けたくなるまち
(1)・高齢者やしょうがいのある人、外国の方たちも安心して暮らせるまち
(2)・健康な体と生きがいを持って暮らせるまち
(3)・あいさつを通して、住民同士の顔が見えるまち
● 安全で誰もが安心して生活できる地域づくり
普段は忘れがちですが、わたしたちの暮らす地域も地震、台風、豪雨、土砂災害、豪雪などによる災害がいつ発生するかわかりません。例えば地震について言えば、1909年の姉川地震では多数の死者と負傷者、多くの家屋の倒壊等、被害は甚大であったと伝えられています。また南海トラフ地震の発生確率も今後20年間で90%以上に引き上げられたことを念頭に、自治会を基本に地域全体で常に防災に対する認識が希薄にならないように日頃から取り組んでいきます。また、子どもの犯罪被害への不安を軽減するための防犯活動に取り組んでいきます。
<具体的な事業として>
□ 定期的な防災訓練の実施、住民の防災意識や災害時に向けた準備の喚起。小学生対象の防災キャンプや体験型防災訓練の実施
□ 北郷里の美しい自然の保全への啓発活動、児童、保護者による環境学習、クリーン作戦の実施。自治会単位でのる道路わきの除草。
□ 児童、生徒の通学路の危険個所の点検と市への危険個所の改善要望
□ 定期的な防犯活動の実施。登下校の見守り活動。
● うつくしい環境のまちづくり
北郷里地区は悠久の歴史を有する地域です。そのことをここに住む私たちは普段意識せず暮らしています。この地区内に数多く残された古墳や姉川の合戦史跡、姉川の井堰や用水路などは地域資源として活用できる潜在的な可能性を持っています。また、北郷里の主産業である農業も小中学生の農業体験学習や都市部の人々の農業体験の活用の可能性を持っています。また、北郷里のシンボルは何かと問われれば、北郷里地区を西から見たときの横山丘陵とその背後にある伊吹山の姿ではないでしょうか。この美しい景色は春夏秋冬、様々な姿で私たちを楽しませてくれています。この美しい景観や、こういった地域資源を活かした、自然と歴史が楽しめるイベントの開催をしていきます。 計画の見直しにあたって実施したアンケートの項目に北郷里にあってほしいものとして公共図書館、気楽に集まっておしゃべりのできるカフェ、子どもを遊ばせる公園など癒しの場 の創出の意見がありました。春近川沿いの整備し、運動器具の設置した地域住民の憩いの場づくりに積極的に取り組んでいきます。
<具体的な事業として>
1 北郷里歴史ウォークと、講演会の開催
2 茶臼山古墳の定期的な美化活動
3 グラウンドゴルフ、ボッチャ、ユニカール などのスポーツの開催を通して地区民の交流を図る。
● 次世代の子どもや青少年が育つ地域づくり
最近の全国的な傾向として地域社会への関心が低下し、自治会や地域づくりの活動、イベントや講座などへの参加者の減少や、住民同士のつながりの希薄化などの課題があります。北郷里地区でもアンケートで、約3割の人が生活の多様化や、価値観の変化などで、地域のしきたりや行事への参加を理由に住みにくさを感じています。しかし、時代が変わっても、同じ地域に暮らす者同士が互いに協力し合わなければ、いままでの暮らしは成りたたなくなります。今求められる地域づくりは、次世代の子どもや青少年を巻きこんだ、魅力的な活動を創り出し、その活動を通して「地域の絆」を紡いでいくことです。その手法として住民が一堂に会することができる北郷里フェスティバルや、地区対抗グラウンドゴルフ大会などのスポーツ分野での活動、歴史に関わる先進地研修を行ってきました。これからも北郷里連合地域づくり協議会の行事の新たな創造と工夫を通して、住民の絆を強くしていきます。
<具体的な事業として>
地区内の中学生、高校生、大学生がまちづくりセンターの施設で夏休みや週末に小学生に折り紙、工作、プログラミングなどを教えたりして過ごし、子どもたちの成長の手助けをしながら,中学生、高校生、大学生も共に成長していくプロジェクトをまちづくりセンター事業として新たに創設する。また、そのうちの一つは若い世代が中心になって行う事業として計画に入れる。
● 思いやりのあるまち地域づくり
元気な高齢者がたくさんいて、大人でも子どもでも、道で出会ったらあいさつを交わし、家族や親せきだけでなく、隣近所の人たちが、高齢者や一人暮らしの方に買い物移動、役所の様々な手続き、除草、枝打ち、除雪、日常の見守りなど、ちょっとした生活支援がお互いさまと感じられる共助の精神と仕組みの整った地域福祉に自治会と連携を密にしながら取り組んでいきます。
<具体的な事業として>
1 健康づくりラジオ体操を3月から10月の9ヶ月間実施
2 毎月1回健康に関する情報提供「よっといで」の開設
3 子育て事業「すくすく広場」の開催
4 各町ふれあいサロン開設助成事業
5 健康づくり連続講座の開催(全5回)
6 健康に関するデータによる情報提供